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イトウと天塩川を考える [waRashi Rod]

いつまでもフライフィッシングをしていたいという野望を実現するには、お魚がたんといる自然が残っていなければなりません。そのためには、河川の環境や魚に関するシンポジウムや勉強会で知識を身につけて賢くならねばなりません。10月11日に天塩町で開かれた天塩イトウシンポジウムにいきました。

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主催はNPO法人「天塩川を清流にする会」です。主催者発表で120人、イトウが気になる人たちが集まりました。最初は、流域生態研究所の妹尾優二さんの話。斜里川支流の治山ダムの改良にも関わっておられます。

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イトウにとって必要なのは瀬であり淵であり多様な流れ。工夫すれば「川の水にそうした流れを作ってもらうようにする事が出来る」ということでした。天塩川でも河床の低下にともなって支流との間に段差の問題が起きていて、その改良の現場に、「川の水にやってもらう」仕組みを取り入れたそうです。効果が出る数年後が楽しみです。

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もう一人、高木知敬さんはイトウの会会長で稚内病院事業管理者、イトウ釣りだけをやる方です。この20年に天塩で釣ったイトウは1718匹でそのデータを克明に記録してきました。そうすると、釣れる川の特徴、釣れる時期、釣れる時間帯が割り出されてきます。この期間にイトウが減少しているという印象はないそうです。

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シンポ後半の討論には、名寄在住のプロ釣りガイド千葉貴彦さん、主催団体の事務局・米田孝利さんが加わりました。千葉さんによると、天塩川は世界に通用する環境で、魚がつれなくとも海外からきた人たちに満足してもらえるほど魅力的なのだそうです。一方、ライセンス料やライセンス区間がないことを驚かれることも。千葉さんはフックをどんどん小さくしていて、釣り人にできるのは魚を殺さないこと、とのことでした。
一方、会場からは「昭和30年代、ウライにかかったイトウを100匹単位で殺してそのあと数が少なくなった」という情報も飛び出しました。かつてはそうだったのかも知れません。

この日、大の大人たちが3時間も話をした「イトウと天塩川」、天塩町にとって大きな財産であることは間違いないです。気がついたら、「イトウっていたよねぇ」とか、「昔は流れが蛇行していたらしいよ」とかならないようにするには…。

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