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国立公園の管理システムはようやくここまで来たのね [観察日記]

知床の世界遺産登録から10年たちました。何が変わったのか、10年ぶりに現地へ行ってみました。
ウトロに道の駅ができたり、エリア内にヒグマがたくさん出てくるようになったり、いろいろ変化はあるのですが、一番変わったものの一つが知床五湖の利用システムでした。

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利用の仕方を、遊歩道を歩く=より自然にふれたい人向け(上の写真)、高架木道を歩く=見物できればいい人向け(下の写真)に分けたんですね。その分岐点はここ。

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遊歩道に行きたい人は、知床五湖フィールドハウスに寄って、利用料を支払い、ヒグマと接触しない方法を教えて貰った上で、時期によって決められたルールのもとで遊歩道に入る仕組みです。
知床で一番困るのはヒグマとの不用意な接触。観光客がヒグマと接触してけがをしようものなら、その人が痛い思いをするだけでなく、そのヒグマを捕獲して殺すということになりますよね、きっと。観光客を攻撃したヒグマを特定できるのかしら? だとすれば片っ端から捕殺するのかしら?
ヒグマと残念な関係にならないように、事前に知識を持ってから、その領域に入ってねということですね。
それが面倒くさい人、時間がない人、景色だけで良い人は高架木道を自由にどうぞとなります。高架木道はそれなりに風光明媚です。ヒグマもこないし。

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ちなみにフィールドハウスの出口=遊歩道の入り口には、靴の裏についた植物の種を払い落とすブラシが用意してあります。遊歩道内に不要な種を持ち込まないためです。

日本の国立公園制度ってただの観光地指定制度なんじゃないかと思ってました。でも世界遺産を機に、本当の意味で自然とどう付き合うか、新しい仕組みが実現できたので、各地にこういう仕組みが広がるよう期待しちゃいます。


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大将

ずいぶんと変わりましたね
天気は蒼空!気持ち良かったでしょうね
warashirodさんはどちらの遊歩道でしたか?
あと知床五湖そばのネーチャーセンターへは行きましたか?
超巨大スクリーンで知床の四季を楽しめるんですよ
by 大将 (2015-09-30 19:56) 

warashirod

大将さん 知床はやっぱり最先端でした!
もと斜里町長の午来さんが「自然があるから人が生きられる」と
何かのインタビューでおっしゃってましたが
その信念が形になっていっているのかなと思います
今回はイワウベツ川のダムの改良が気になっていて
そちらを見るのに時間を割いた都合で
遊歩道は短いコースを回りました
次回は巨大スクリーンもチェックしますね!

by warashirod (2015-10-01 01:20) 

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